どうも皆様!今日は図書室で借りた本を読み切ったりギターしたり友達と一緒にキーホルダー作ったりと充実した休日でした!どたです!
こんなに沢山のことをしたのに「勉強」の「べ」の字もないのは最早才能と言ってもいいのではないでしょうか。そんな屁理屈を並べたところで今が一応テスト期間中だという事実は変わらないんですけど。
さてそんな今日はせっかくなので読み終えた小説の感想文を記憶が新しいうちに書いてみようと思います!読んだのは「境界のメロディ」という小説です!
感想文なのでネタバレが含まれます!ご了承の上読んで頂けると幸いです!
まずあらすじとしましては、デュオでのメジャーデビューを目前に事故で相方のカイを亡くしてしまったキョウスケは、音楽とは距離を置いて無気力に生きていた。しかし事故から三年後、キョウスケの前にカイが戻ってきた。戻ってきたカイと共にキョウスケはもう一度音楽とカイがなくなってしまった現実と向き合っていく。
と、まあこんな感じでございます!本の裏にある文章から少し引用させていただきました。それでこの戻ってきたカイはなんと自分にだけはハッキリ見えるんですよ。足もあるし物も触れているし声も聞こえる。
生前と何ら変わらないカイを見ていると段々キョウスケの生きる力と言いますか、活力が再び湧いてくるんですよね。
二人の性格が対照的に書かれていて、キョウスケはどちらかといえば臆病な感じですぐに「無理だよ」とか言うタイプ。一方カイは勢いに任せて半ば強引にキョウスケを引っ張っていって「大丈夫!俺らならなんだってできる!」って根拠のない底抜けの自信と明るさで周りを巻き込んでいくタイプで。
自分は完全にキョウスケ側の人間なので、カイみたいな人間に引っ張ってもらうことで輝けると言いますか。そういう人がいてくれることのありがたさとか安心感とかがめちゃめちゃよくわかるんですよ。
話の書かれ方とかは結構スピード感がある感じでドンドン展開が進んでいって「続きが読みたい!」が絶えずに全部読み切ってしまった感じでした。
キョウスケが高校3年生、カイが1年生の時に出会ってその場でデュオを結成するというなんともスピード感のある結成の仕方とか、そっから思い付きで急に路上ライブ始めてみたりとか。そこでライバルであり戦友的な存在と、同じ高校の女子でありデュオの最初のファンと出会ったりとか。
この人とのつながりが自然と発展していく感じが読んでいて楽しかったです。
あと登場人物が必要最低限しか書かれていないのもいいなって思いました。人間関係が複雑に絡みすぎていると、どうしても心情の描写とかが蔑ろになってしまうキャラクターとかも出てきてしまいそうなんですけど、キョウスケとカイを中心に関わってきた人だけを書いているので皆が「生きてる」って感じがするんですよね。
変に現実的に書かれていないのが魅力なのかもしれないとか思いましたね。そもそも幽霊になって相方が返ってくる時点でめちゃくちゃフィクションなんですけどそういうことを言いたいのではなくて。
キョウスケは親がピアノ教室を開いていたから物心ついたときからピアノや音楽に触れていた天才肌。実際にピアノのスキルは他に真似できないほど。カイは父親が世界的ロックスターで、その遺伝子をついたカイ自身も並外れたギタースキルを持っているっていう。
そんな二人が高校の音楽室で出会って即興でセッション始めて、デュオ組んで流れるように路上ライブからのそこでオファー貰うとかそんなん奇跡すぎて!!
その奇跡が当たり前のように起こるのが小説のいい所ですよね。実際この二人に能力の差がないからこそ生まれた物語で、2人の差はあくまで性格だけにとどめたところも上手いなって思います。
第一のファンであり打ち上げの定番の店になった中華料理屋リンリンの看板娘、「ユイちゃん」についても触れていきましょうか!
この子は真の主人公だと自分は勝手に思っています!それくらい良いキャラクターだった。中華料理店でお金のない二人がラーメン1つと餃子だけ注文しているのを見て「お金がないんだ」って察してメニューにない、まかないの「具なしかに玉」を出すようお願いしてくれる優しさ!
これがきっかけでデュオの名前も「かにたま」になったっていうのがあまりにも良すぎる。カイが亡くなってしまった日に行おうとしていたライブがメジャーデビュー前にユイのためだけに開こうってなったものなのも良すぎる。
ユイちゃんはパッと見た感じヒロインの子なのかな?って思ったんですけど恋心を抱いていたカイに思いを伝えることもできずに別れが来てしまったっていうこの切なさ!でもこの展開だったからこそ下手に恋愛要素が濃くなくて伝えたいメッセージ性の邪魔になっていないのがいいなって思いましたね。
そして路上ライブで出会ったライバル、三人組バンドの「サムライアー」もめちゃめちゃいいキャラと立ち回りでしたね。
複数人で音楽をやることの難しさだったり、それでも本気で音楽と向き合っていく彼らの姿は見ていて鳥肌が立ちました。結構ガチで。
売れたい思い、ファンに求められているもの、自分たちが本当にやっていきたい音楽。それら全てを考えたときにどれを優先するのか。少しすれ違っただけで解散の危機にまでなったのに、その口論を切り裂くように叫んでいたキョウスケの言葉はあまりにもカッコ良すぎました。
相方を亡くしてしまったからデビューできなかった。その悔しさから吐き出される「生きてるんだからそれでいいだろ!」は説得力しかなかったです。描写には無かったんですけど、たぶんこれを言っているキョウスケは少し泣きそうになりがなら叫んでいたんだろうなとか思うと本当に胸が苦しくなりましたね。
そして世界的ロックスターでありカイの父親、「ジンさん」もめちゃめちゃ良かった。カッコよすぎた。
妻を病気で亡くして、その後は息子であるカイの為に音楽を届けていたのにその届ける相手すらもいなくなって。無気力になってステージにも立てなくなってしまったジンさんをもう一度動かしたのは、さきほど書いた「サムライアー」とキョウスケのセッション動画でした。
そこからカイがお父さんにもう一度音楽をしてもらえるように、元気づけるように幼少期のカイが描いた家族の絵の上に書き残した「ビビんなよ!」の文字。
亡くなったはずの息子からのメッセージに勇気づけられて、もう一度ロックフェスの舞台に立ったその行動のカッコよさ!何歳になっても、止まってしまったとしても、立ち上がって始めることは出来るんだって伝えてくれるような力強さがありました。
たぶんこういうのも自分が大人だったらもっと刺さってたんじゃないかなって思います!今の自分が感情移入しやすいのは年の近いキョウスケやカイなんですけど、大人になって読み返したらジンさんがよりカッコよく見えるんだろうな。
小説の題名に「メロディ」とあるように音楽やバンドが軸となった物語で、音楽の迫力や繊細さ、音色を文章に起こすのって相当難しいと思うんですけど、自分は読んでいて実際にその演奏や歌を聴いているような気がしました。
魂のこもった音楽と若者の力強さと、それらが組み合わさって生まれた物語はこれから先の未来を自分の足で踏みしめて生きていく人々全員への応援歌みたいだなって感じました。
亡くなってしまった人との別れと不思議な形での再会と、その再会できた時間の短さや儚さと。全てが美しくまとまっていて本当に読んでよかったなって思いました。
がむしゃらに書いてしまったので読み辛い部分が合ったらすみません!正直こんな長さになるまで書きましたが語りつくせてはいないです!
作者さんがアイドルなこともあってか登場人物の心情に説得力があって読んでいて世界観に没頭できる感じがとても読んでいて楽しかったです!
ここまでガッツリネタバレを含んで書いておいてなんですけど、気になった方は是非読んでみてください!今日はここまで!そんじゃまた~!